カーシェアリングの場合、短時間での利用が多いだけに乗り捨てのサービスはそれほど重視されない面もありますが、旅行や空港への荷物の移動など片道で利用すると便利なシチュエーションもあります。
レンタカーの場合は片道での利用は一般的ですが、カーシェアの場合はどうでしょうか?
カーシェアの需要が増加し、サービスの拡大が進んでいく過程で乗り捨て(ワンウェイ)での利用を導入する業者が増加しました。
しかし現在ではこのワンウェイサービスから撤退している業者が多く、オリックスのカーシェアでもワンウェイでの利用が不可となっています。
この業者はレンタカーのサービスも展開しており、こちらはワンウェイの利用が可能なだけに意外な印象もあります。
この点はオリックスだけではなくカーシェア業界全体の流れとなっており、一時はワンウェイのサービスを提供していた業者もこのサービスから撤退してしまう傾向が見られます。
その背景にはカーシェアならではの問題点が潜んでいるようです。
レンタカーの場合は1台の車を1日のうちに利用する人の数は限られています。
1〜2人が一般的でしょう。
しかし数十分単位での利用が可能なカーシェアの場合、1日に1台の車を10人以上の人が利用するケースも少なくありません。
そんな時に使った人が別のステーションの返却した場合、次の利用者の車をどう確保すればよいのか?という問題も出てきます。
また1台を利用する人の数が多ければ多いほど、車があちこちにワンウェイの形で返却する傾向が出てきます。
ですからたとえば地方から車を借りて有名な観光地に返却する人が多くなると、特定のステーションに車があふれかえってしまうといった問題も出てくるのです。
しかもワンウェイであちこちに散らばる形になった車をもとの場所に戻すのにコストがかかってしまうのも大きな難点です。
こうした事情からカーシェア業界ではワンウェイの利用には消極的になっています。
どうしても片道で利用したい場合には、レンタカーを利用するのが一番手っ取り早い解決方法となるでしょう。
オリックスのカーシェアとレンタカーのサービスの違いをよく検討したうえでどちらがよいのかを検討してみるのもお勧めです。
この点はカーシェアならではの問題点、弱点とも言える部分だけに基本的に同じステーションに返却することを前提に利用を検討するべきなのでしょう。