カーシェアリングとはひと口に言えば「他人の車を運転する」ことです。
ですから、万一事故を起こしてしまったときに賠償などの問題はどうなるのかをよく確認しておく必要があります。
マイカーの場合は自分の利用状況に合わせて任意保険を利用しているケースが多いわけですが、他人の車を運転する場合には事故を起こしてしまったときに当然補償されると思っていた部分が保険でカバーされていなかったといった問題が起こりやすいからです。
ただこの点に関してはカーシェアのサービスを提供している業者も考慮しており、ほぼすべての業者が補償を用意しています。
利用する側としては事故を起こしたときに多額の賠償責任が生じるリスクを抱えながら車を運転するのは当然避けたいですし、そんな環境の車を利用したいとは思わないものです。
とりわけカーシェアは15分、30分と短い時間で利用することが多いのですから、そんなごく短い時間内で事故を起こして多額の賠償が発生してしまうのでは少々割にあいません。
こうした事情からカーシェア業者では賠償の不安を感じることなく利用できるよう保険に加入した車を提供しています。
では具体的にどこまで補償されるのか?もっとも気になるのは対人補償でしょう。
ほとんどのカーシェア業者では無制限に設定されており、dカーシェアでも同様です。
万一事故で他人を怪我・死亡させてしまった場合でも制限なく補償を受けることができるのです。
さらに対物補償に関しても無制限に設定されています。
注意したいのは自分や同乗者が死傷した際の補償です。
タイムズカーシェアのようにこの人身損害でも無制限に設定している業者もありますが、基本的には上限が設けられており、dカーシェアでは3000万円までとなっています。
この点はあまたに入れておく必要があるかもしれません。
あともうひとつ、事故によって借りている車が損傷を受けてしまった場合には「ノンオペレーションチャージ(NOC)」というペナルティが課せられることがあります。
車両に対する補償もあるので車のそのものを弁償させられることはないのですが、カーシェアとして利用できない状態になることで業者が利益を上げられない状態になるので、そのペナルティとして請求されるのです。
事故の場合は自走可能な状態なら20000万円程度、自走が不可能な場合では5万円程度、そのほか喫煙や嘔吐物などで汚損した場合などいくつかのケースでこのNOCが適用されることがあるので注意しておきましょう。