カーシェアリングはそれほど長い距離での利用を前提していない面があります。
15分単位で利用できることなど、ちょっとした用事で車が利用になったときにメリットが大きなメリットが得られるサービスだからです。
では旅行や引越しなど長距離の移動に利用するのはよい選択肢と言えるのか?
この見極めにはカーシェアならではの特徴や注意点をよく把握しておく必要があります。
まず長い距離で利用するとなると当然利用する時間も長くなります。
数時間単位で利用する場合にはレンタカーと比べてどうか?
料金面をよく把握してみることが大事です。
たとえばレンタカーで12時間借りる場合には6000円程度の料金が発生しますが、それに対してカーシェアリングでは4500〜6500円程度が相場です。
価格的にはほとんどそん色ないと言えるわけですが、レンタカーの場合は自費での給油が必要なのに対してカーシェアは無料ですから、長く走ってガソリンの消費が多くなればなるほどメリットが大きくなる形になります。
こうしてみるとカーシェアがベストな選択肢に思えてきますが、いくつか注意しておかなければならない部分もあります。
まず業者やプランによっては時間料金に加えて距離料金が発生する点。
1キロメートルにつき15円前後とそれほど高い金額ではありませんが、100キロで1500円の負担になりますから、長い距離になるとこれが無視できない負担になります。
またカーシェアの場合、通常1ヵ月1000円前後の月額利用料金がかかります。
レンタカーのように使うときだけ料金が発生するのではなく、利用しなくても毎月負担が必要になるのです。
こうして点を考えると長い距離で比較するとカーシェアとレンタカーとの間はあまり大きな差がないとも言えます。
もうひとつカーシェアの問題点としてあげておかなければならないのが、基本的に乗り捨てができない点です。
片道だけ利用して現地で乗り捨てができないため、あくまで往復での利用が前提になります。
ドライブでの利用ならとくに問題はないかもしれませんが旅行や荷物の移動に利用したい場合にはこの点がレンタカーに比べて大きなデメリットとなるでしょう。
ですから長距離の利用に向いていないとはいえないものの、ベストの選択肢とは言い切れないのが実際のところです。
長い距離といっても人によって基準が違いますから、自分が走らせたい距離を踏まえたうえで時間料金、距離料金、乗り捨てが必要かどうかなどを踏まえたうえでレンタカーと比較したいところです。