車を利用したいときに利用したい時間だけ借りることができる。
そのため無駄がなく利便性が高い、これがよく指摘されるカーシェアリングのメリットです。
しかしこの点だけを意識してサービスを実際に利用してみるといろいろな面で不便に感じる部分も出てきます。
利用しやすい点が最大のメリットですが、それが最大のデメリットになることもあります。
都心部などたくさんの人が利用するエリアでは予約が早い段階に埋まってしまい、使いたいときに車を確保できないケースも出てくるのです。
とくに週末は予約が集中することもあり、事前に予定を立てた上で早めに予約することが求められます。
急な用事で車が必要になったときにも手軽に利用できる、というのもカーシェアのメリットとしてよく挙げられますが、実際には必ずしもそのメリットを得られるとは限らない面もあるのです。
それから時間に縛られた利用になってしまうのもサービスを利用してみると気になる部分です。
できるだけコストを安く利用するためには車を使う時間に合わせて予約を入れる必要がありますが、実際に使ってみると予定よりも長く使いたくなるケースも出てきます。
渋滞に巻き込まれたといった不測の事態だけでなく、途中で軽く食事をしていきたくなるケースもあるものです。
しかし利用時間が30分や1時間など短めに設定している場合は急かされる感じで利用しなければならないので車を運転する楽しみを味わえない面も出てきます。
長距離を利用する場合には乗り捨てできない点に不便を感じることがよくあります。
レンタカーの場合は旅行先まで車で移動して現地で返却するといった使い方ができますが、カーシェアの場合はタイムズカーシェアなどごく一部のサービスを除いて原則として乗り捨ては不可となっています。
ですから予約を入れた時間内で目的地へ行って、用事をこなして借りたステーションまで戻って返却しなければならないのです。
つまり、旅行をはじめとした長距離の移動には適していない面もあるわけです。
ほかにはチャイルドシートがついていないことが多い、地方では自宅近くにステーションがないので利用しづらいといった点も挙げられます。
とくに後者は自宅から遠いと数十分程度利用するためだけにわざわざ時間をかけてステーションまで出向かなければならないので非常にわずらわしく感じてしまいます。
このようにサービスの種類や利用環境によっても不便に感じてしまう部分があるので注意したいところです。